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本茶のおいしい淹れ方

@お茶に合ったおいしい水は?
水道水をやかんで沸かし、沸騰したらふたを開けてそのまま1分間おき、それから火を止める。これでOKです。
Aお茶の種類に合ったお茶の量とお湯の量
玉露や上級煎茶のような高級茶は小さめな急須と湯呑みを使い、番茶や焙じ茶は大きい急須と湯呑みを使います。 ティースプーンで、軽く山盛りは2グラム(ただし、深蒸し茶は少なめにします)
山盛りは3グラムになります。
お湯の量は湯呑みで量ると湯冷ましにもなり便利です。
普通の湯呑み7分目で100ml
Bお茶に合ったお湯の温度と浸出時間
ポットのお湯が出る時点で約90℃。それを湯呑みや急須に移すと夏で約5℃、冬で約10℃温度が下がります。(同じお茶でも温度が5℃違うと味が違います)
時間はタイマーを使うのがベストです。(同じお茶でも浸出時間が15秒違うと味が違います)
2煎目はお湯の量はやや少なめ、お湯の温度はやや高め、浸出時間は短めになります。
C廻し注ぎ?
何人分か入れる時には、お茶の量と濃さが均等になるように廻し注ぎをします。 たとえば3人の時は、2往復、3往復と良いお茶ほど少しずつていねいに注いでいきましょう。
D最後の一滴まで!
急須を垂直にして上下に振ります。最後の一滴が一番おいしいお茶です。 また、急須の中にお茶が残っていると、2煎目3煎目がおいしくはいりません。
Eお茶の保管方法
A) すぐに開けない時は冷蔵庫の奥のほうへ。
   半年以上開けない時は冷凍庫へ
B) 開封は常温にもどしてから。
C) 茶缶に入れ夏は半月、冬は1ヶ月で飲みきる。冷蔵庫には入れないでください。




同じお茶でも
・お茶の量とお湯のバランス
・お湯の温度
・急須の中で浸出する時間の長さによって 味が変わります。
@お茶の量とお湯の量
同じお湯の量であれば、お茶の量が多ければ濃くなるし、少なければ薄くなります。
Aお湯の温度
お湯の温度が高いと渋味が多くなるし、低いと甘味、旨味が出やすくなります。
B浸出時間
急須の中に長く入れておいた方が当然味は濃くなる訳ですが、これにはお湯の温度とのバランスが関係してきます。
 淹れようとするお茶の種類とタイプによって、そのお茶の良さが引き出せる、いわばお薦めの淹れ方があります。  でも、お茶は嗜好品ですから、その基本を押さえたうえで、自分のお好みの淹れ方をすれば良いわけです。
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日本茶インストラクター  内山 功

茶の種類

煎茶
 日本茶の中でも代表的なお茶で、一般にお茶と言った時は煎茶を指すことが多いようです。 煎茶は、茶摘みしたお茶の葉を蒸気で蒸してから揉んで作ります。その時の蒸し時間は伝統的に30秒程度とされていましたが、戦後蒸し時間を2倍から、3倍もかけた製法が工夫され深蒸し茶と名づけられました。 それに対し伝統的な昔ながらのお茶を普通蒸し煎茶、または普通煎茶と呼んだりします。 そしてその中間位の蒸し時間のお茶が中蒸し煎茶です。 深蒸し茶は蒸し時間が長いため出来上がりのお茶はどうしても葉が細かくなりますから、浸出時間(急須にお湯を入れておく時間)をあまり長くすると濃くなり過ぎてしまいます。逆に普通蒸し煎茶は浸出時間を少し長めにとってじっくり成分を出した方がおいしいお茶がはいります。

 普通蒸し煎茶や深蒸し茶というのは、お茶を作る一番最初のところの製法の違いによる分類ですが、逆に一番最後の仕上げの中の火入れという工程によってもお茶の風味は大きく変わってきます。 火入れはお茶の品質を1年間保たせるため、またお茶の風味を増すために行います。 火入れをする事によって出てくる香りを火香(ひか)といいますが、普通お茶の香りという時はこの火香を指すことが多いかもしれません。 火入れはお茶の持ち味を引き出すためにとても大事な工程で、いわばお茶作りの腕の見せ所のひとつです。 また、お茶を飲む場合にも、火の弱いお茶をおいしいと感じるか、火の強いお茶をおいしいと感じるか、好みの分かれるところです。
手揉み茶
 お茶の種類としては煎茶に入りますが、焙炉という台の上ですべて手作りによって作るお茶を手揉み茶といいます。 煎茶はもともとすべて手揉みで作るお茶でしたが、明治時代の中頃から徐々に製茶の機械が発明され始め、今では販売されているお茶のほとんどは機械製のお茶になっています。
 しかし、実は製茶の機械の動きというのは、手揉み茶を作る時の手揉みの技、手の動きをそのまま機械の動きに置き換えただけなのです。 ですから、手揉みの技に習熟する事は機械でよいお茶を作ることにつながりますし、また手揉み茶は、江戸時代に端を発する農村の伝統工芸ですから、多くの先達が築きあげてきた技を後世に伝えるためにもその継承が現在でも着実に行われています。 そのための組織が茶手揉み保存会です。
 そこでは会員たちが日頃の修練の成果を一堂に会して競う技術者競技会や、それぞれが作った手揉み茶を出品する全国手揉み茶品評会などが行われています。 品評会で農林水産大臣賞をとったお茶はまさに芸術的という形容がふさわしいと言えます。 また、静岡県では手揉み茶の名人は県の無形文化財に指定されています。
釜炒り茶
 茶摘みしたお茶の葉を釜で炒ってから揉んで作るお茶が釜炒り茶です。 蒸し製煎茶は最後に精揉というお茶の形を整える工程がありますが、釜炒り茶にはそれがないため丸みのある曲がった形のお茶になります。
 中国では明の時代から釜炒り茶がお茶の主流になっていて、その製法が日本にも伝わり、江戸時代にはかなり広い範囲で作られていました。 現在は九州の一部で作られる、あまり知られていないお茶という位置づけですが、本来はもっと多くの人に知ってほしい、その特徴のある味と香りを味わってほしいお茶であると思っています。
玉露
 春、新芽が出始まった頃、茶園全体を棚に広げた葦簾(よしず)や稲藁、又は寒冷紗等で20日位覆ってから茶摘をして作るお茶が玉露です。 このような茶園を覆下茶園といいます。太陽光を遮ることによって、渋みがおさえられ、甘味と旨味の増したお茶ができあがります。
 玉露も江戸時代の後半に開発されたお茶です。日本人の感性が作り上げたお茶で、高級茶の代表といえます。
抹茶
 玉露と同じ覆下茶園で作られるお茶が碾茶です。玉露は煎茶と同じように揉みながら形を作っていきますが、碾茶は揉まずにそのまま乾燥させます。 乾燥した葉は茎や葉脈を選り分けます。仕上がった碾茶を石臼で丁寧にひいて微粉末にしたものが抹茶です。
 抹茶法は中国の宋の時代に開発され、それを入宋した臨済宗の開祖明庵宗西(みょうあんようさい)上人が日本にもたらしたとされています。 その後様々な経過を経て、日本独特の茶の湯文化を形成しました。
 日本茶の健康に対する効果がいわれる今日、お茶の持つ栄養を丸ごと摂れる抹茶は、形式にとらわれずに普段から気軽に飲まれても良いと思うのですが、如何でしょうか。
茎茶・芽茶・粉茶
 煎茶や玉露の仕上の課程で火入れと共に行われるのが選別です。 製茶工場で作られたお茶というのはまだ完成品ではなくて、荒茶という半製品です。 そこから茎の部分や芽茶といわれる粒状のお茶、またもっと細かい粉茶を選り分けたものが煎茶や玉露という商品として販売されるわけです。
 そこで選り分けられたお茶を出物といいますが、それが茎茶、芽茶、粒茶とよばれます。
番茶(一)
 番茶と呼ばれるお茶には全く内容の異なる二種類のお茶があります。 その内の一つは普通、番茶と言われた時にイメージされるお茶で、安い低級なお茶とされています。 これにもいろいろな種類があり、選別の時に出てくる形の大きいお茶の葉で作られたお茶や、茶の木の形を整える整枝の時に刈り取られたお茶の葉で作られたお茶、秋に出てきた芽で作られたお茶などです。
 これらは、端的にいえば煎茶として売れないお茶ということであり、確かにそういう意味では安い低級なお茶なのですが、お茶を飲むTPOによってはその場面にあったお茶として楽しむことができます。
番茶(二)
 同じ番茶という名前で呼ばれていても番茶(一)とは全く違う内容のもう一つの番茶があります。
 平安時代、日本にお茶が伝わって以来、最初は社会の上層のものだった喫茶文化が次第に庶民にも広まってきます。 江戸時代に入ってからは、特に西日本各地でその地域にあった様々な製法のお茶が作られ、地元で飲まれたりあるいは商品として都市に出荷されたりしました。 これがもう一つの番茶です。
 このお茶は価格的には安価な庶民のお茶なのですが、決して低級なお茶という訳ではなく、逆に歴史的な背景を持った文化的に価値の高いお茶であると言うことができます。
二次加工をしてできるお茶
・ほうじ茶
主に形の大きいお茶や茎茶を、高熱で焙じたお茶をいいます。香ばしい香りが特徴です。
・玄米茶
煎茶などに炒った玄米をブレンドしたお茶です。抹茶を入れると抹茶入り玄米茶になります。
・粉末茶
煎茶などを機械で粉末状にしたお茶。そのままお湯や水に溶かして飲みます。 急須で淹れたお茶のような深い味わいは望めませんが、お茶の成分をまるごと摂れる効果はあります。 同じような形状のお茶に抹茶がありますが、抹茶とは栽培方法、製造法とも違います。
烏龍茶
 茶摘みをしたお茶の葉を熱処理せずにそのまま置くと、茶葉の中の酸化酵素が働いて萎凋香という香りがでてきます。 烏龍茶は日干萎凋や陰干萎凋をして香りが出てきたところで、熱処理をして酸化酵素の働きを止めた後、揉んでつくります。
紅茶
 酸化酵素を止めずに作られたお茶が紅茶です。つまり同じお茶の葉から、その製法上の違いによって緑茶も、烏龍茶も、紅茶もできるという事です。
興味のある方はこちらへどうぞ
日本茶インストラクター協会ホームページ
栃木県茶手揉み保存会 (当店『パオ』へお問い合わせください)